小児の閉塞性睡眠時無呼吸症候群 Obstructive sleep apnea, pediatric
ICDS(第2版)において、閉塞性睡眠時無呼吸症候群が成人と小児に細分類されました。
小児の約2%が本疾患に罹患していると報告されています。乳児と青年の罹患率は不明です。
診断基準 (ICSD-2)
A 子供の世話をする人から、睡眠中のいびき、もしくは、不自然なあるいは閉塞性の呼吸症状の報告がある。
B 子供に世話をする人から、以下の項目に少なくとも1つ該当する報告がある。
- 吸気中に、本来とは反対に胸部が内側に動く。
- 覚醒行動(Movement arousals)
- 発汗
- 睡眠中の頸部の過伸展
- 日中の過度の眠気、過活動、あるいは攻撃性
- 成長の遅れ
- 午前中の頭痛
- 二次性の夜尿症
C 睡眠ポリグラフによる所見による、1時間に1回以上の呼吸イベント(無呼吸あるいは低呼吸)
(注:低呼吸に関する基準となるデータはほとんどない。この基準は将来、よりよいデータによって見直されるかもしれない)
D 睡眠ポリグラフにより以下の a あるいは b のいずれかが該当する。
a 以下の所見が、少なくとも1つ認められる。
- 呼吸努力の増加に一致して、睡眠からの頻繁な覚醒
- 無呼吸エピソードに一致して動脈酸素の不飽和化
- .睡眠中の高炭酸ガス血症
- .顕著な陰性食道内圧変動
b 睡眠中のいびき、吸気中の内側への胸部の動きに一致した、高炭酸ガス血症、不飽和の期間に以下の所見が少なくとも1つ認められる。
- 睡眠中の頻繁な覚醒
- 顕著な陰性食道内圧変動
E 他の睡眠障害、身体的あるいは神経学的疾患、投薬の影響、物質使用では説明できない。
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