モダフィニルはラット視床下部前部においてヒスタミンの放出を増加させる

モダフィニルはアンフェタミンとは異なる作用機序で覚醒を促進することが示唆されていますが、その作用機序に関しては十分に解明されていません。ヒスタミンは睡眠期と覚醒期を調節する重要な神経伝達物質のひとつであり、ヒスタミン作動性神経系とオレキシン作動性神経系は覚醒状態の調節において密接な関係があると考えられています。このような背景からモダフィニルのヒスタミン神経系への影響が検討されました。

ラットをウレタン麻酔し、視床下部前部へ透析プローブを挿入後、人工脳脊髄液をかん流させ、回収液を20分ごとに分画採取しました。モダフィニルを投与後4時間にわたり採取液を回収し、HPLC蛍光メトリック法でヒスタミンの定量を行いました。

その結果、モダフィニル 150 mg/kg腹腔内投与2時間後以降から有意に視床下部前部の細胞外ヒスタミン濃度が増加しました(最大で基礎値の約150%)。脳室内投与においても、投与1時間後から有意に細胞外ヒスタミン濃度が増加しました。しかしながら、ヒスタミン神経細胞の起始核である結節乳頭核へのモダフィニルの直接投与は、細胞外ヒスタミン濃度に影響を与えませんでした。以上の結果から、モダフィニルは視床下部におけるヒスタミン放出を間接的に増加させることが示唆されました。
(Ishizuka et al. Modafinil increases histamine release in the anterior hypothalamus of rats. Neurosci Lett 2003; 339: 143-146)

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