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筋萎縮性側索硬化症患者の疲労に対するモダフィニルの有用性に関するパイロット試験

(目的)
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis、ALS)患者の疲労に対するモダフィニルの有効性について検討されました。

(方法)
モダフィニル群とプラセボ群が3対1の割合になるように無作為割り付けを行いました。最初の4週間で300mg/日まで増量し、以後8週間のオープン維持療法としました。主要評価項目は臨床全般性印象度‐改善度スケールとしました。2次評価項目は疲労重症度スケール(fatigue severity scale)、エプワース眠気評価尺度、ベックうつ病評価スケール(Beck depression inventory)、Role Function Scale、およびビジュアルアナログスケール(VAS)としました。共分散分析は4週後の評価で実施しました。

(結果)
32名の被験者のうち3名が途中脱落し、29名が4週間の無作為プラセボコントロール試験を完結しました。ITT分析において、モダフィニル群の76%、プラセボ群の14%に改善が認められました。ITTによる効果発現必要症例数(Number Needed to Treat)は1.6でした。医学的に重度な副作用の発現はありませんでした。

(結論)
これらの結果から、モダフィニルはALS患者の疲労に対して有用な治療薬となり得ることが示唆されました。今後、より大規模な臨床試験での検証が望まれます。
  (Rabkin JG et al. Modafinil treatment of fatigue in patients with ALS: A placebo-controlled study. Muscle Nerve 39: 297-303, 2009)


(注意) モダフィニルの承認されている適応症は、ナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気です。 ALSの疲労解消を目的として処方することはできません。

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