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日本の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の臨床的特徴の男女差

(目的)
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の様々な症候の発現に性差はないと信じられています。本研究では、OSASの日本人男性と女性の臨床的な特徴を明らかにすることを目的としました。

(方法)
2施設による横断的な症例適合コントロール研究を実施しました。OSASを有する245名の女性、年齢と無呼吸・低呼吸指数(AHI)を合わせた245名の男性患者ならびに年齢とBMIを合わせた別の245名の男性患者を被験者としました。

(結果)
女性患者群の方が、AHIを適合させた男性患者群よりもBMIが有意に高く、BMIを適合させた男性患者群よりもAHIが有意に低いことが判明しました。また、女性患者群の方がBMIを合わせた男性患者群よりもエプワース眠気評価尺度(ESS)のスコアが有意に低いことも認められました。

ロジスティック回帰解析により、高血圧の罹患率はBMI、AHIおよび高脂血症や糖尿病の罹患率と有意な相関が認められました。しかしながら、高血圧の罹患に関して性差を認めませんでした。

また、女性患者群では男性患者群よりも持続的陽圧気道圧の最適レベルが有意に低いことが分かりました。

(結論)
今回の研究から、日本のOSAS女性患者の重症度と咽頭の閉鎖力は男性患者よりも軽度であることが示唆されました。さらに、女性患者では男性患者に比べて日中の過度の眠気の程度が弱く、一方、高血圧の発症に関しては男性患者と類似していました。
  (Yukawa K, et al: Gender differences in the clinical characteristics among Japanese patients with obstructive sleep apnea syndrome. Chest, 135: 337-343, 2009)



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