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日中の眠気 -6-

疲れた脳をリフレッシュして眠気を吹き飛ばす方法を、いろいろと考察してきましたが、今回は、ひと本来の睡眠スタイルに着目して考えてみましょう。


ひと本来の睡眠スタイルは「多相睡眠」だった

生物学的には1日何度か「起きる」「寝る」を繰り返す「多相睡眠」が自然なのだそうです。多相睡眠は「分割睡眠」とも呼ばれ、1日に1回ではなく何度かに分けて寝る睡眠法です。動物はたいてい多相睡眠で、人間も照明機器が発明される前は多相睡眠だったといわれています。夜まとめて眠る睡眠スタイルは、文明の産物なのです。

たとえば、中世・近世のヨーロッパでは1日に2回寝ていました。夜中に一度起きて、村の人たちとおしゃべりなどをして再び眠りについていたと考えられているようです。
ナポレオンの睡眠時間が1日3時間だったことは有名ですが、馬車の中などで眠っている姿が、しばしば見られたそうです。これも、多相睡眠だったといわれています。
イタリアのルネッサンス期に活躍したレオナルド・ダ・ヴィンチも多相睡眠で、4時間ごとに15分ずつ寝ていたといいます。1日の睡眠時間は1時間半〜2時間程度だったということです。

このように、多相睡眠は、1日の睡眠時間を大きく短縮するほどの効果があるともいわれています。ナポレオンやレオナルド・ダ・ヴィンチの真似はできないにしても、脳を活性化する睡眠スタイルについてのヒントにはなりそうです。


多相睡眠で「すっきり」を何度も

人の生体リズムは、活動的な時間と休息を求めて停滞する時間が交互にやってきます。脳の働きは90分サイクルで動いているとされています。また、大きな波では、日中の午後2時から3時頃に活動力が低下します。そこで脳や身体が休息を求め、眠気が襲ってくるのでしょう。

深い眠りは眠りはじめの方が多くとれるため、何度かに分けて短い睡眠を取ることによって、脳の疲れを効率的に取ることができ、さらには、目覚めの「すっきり」感を何度も体感でき、頭脳を1日に何度もクリアにできると指摘されています。


目を閉じるだけで効果が!

脳や身体が疲れを感じたときに、こまめに短い睡眠をとることができれば理想的でしょう。しかし、決められた時間にオフィスで仕事をしている会社員などの場合、日中に睡眠を取るのは難しいかもしれませんね。そんな時は、5分間目を閉じるだけでも効果があります。目を閉じるだけで脳内にアルファ波が発生し、ある程度の睡眠効果が得られます。体内リズムに合わせて、90分間に1度、目をしっかりと閉じて脳を休ませてみてください。擬似的な多相睡眠の効果が得られます。

睡眠の研究は日々進化しており、生理的な考え方や睡眠に関する装置の発明など、これまで想像もできなかったような方法が模索され続けています。いずれ、その人のライフサイクルにあった睡眠をコーディネイトしてもらう日が来るかもしれませんね。



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