睡眠よもやま話1 目次に戻る 次へ進む

脳を活性化する昼寝

睡眠の最も大きな目的は、脳を休めることです

脳は、日中、膨大な情報を処理するために多くのエネルギーを消費し、疲労してくると集中力に欠けたり、記憶力が低下したり、イライラするなどの望ましくない状態になります。「昼寝」は、そのような状態の脳の働きを回復させるために効果を発揮します。
2014年3月に厚生労働省健康局が発表した「健康づくりのための睡眠指針2014」の中でも、午後の早い時刻に 30 分以内の短い昼寝をすることが、作業能率の改善に効果的であると記されています。

「パワーナップ」で脳を活性化する

「パワーナップ」は、アメリカの社会心理学者、ジェームス・マースによって提唱されている睡眠法で、15分から30分程度昼寝をすると、その後の作業効率が格段にアップするというものです。
「nap」は昼寝を意味し、「Power up」とかけあわせてつけられました。文字通り、疲れにより低下してきた脳の働きをパワーアップさせる、最も効果の高い昼寝です。NASAの研究所でもパワーナップが記憶機能を改善することが認められ、「26分の仮眠がパフォーマンスを34%向上させる」と発表しています。
ただし、このパワーナップは30分以内。それ以上眠り続けると深い眠りに達してしまい、疲労感がより増してしまうからです。

大手企業が取り入れている昼寝制度

「パワーナップ」はその効用が認められ、世界中の企業が制度として採用しています。「ナイキ」、「グーグル」、「ベン&ジェリーズ」、「AOL」などが、社員用の仮眠部屋を用意するなど、積極的に「パワーナップ」の活用を奨励しています。
国内の企業でも、福利厚生の一環として昼寝を推奨するところが増えています。たとえば、「OKUTA」、「株式会社はてな」、「GMOインターネットグループ」などが昼寝制度を採用しています。

小学校でも昼寝タイムを採用

宮城県大和町吉岡小学校は、2014年6月から全校で午後に「お昼寝タイム」を導入しています。 給食、清掃活動後の午後1時15分から昼休みまでの15分間、教室のカーテンを閉め、机にうつぶせになって昼寝をするというものです。
導入後は、午後に眠くなる児童の割合が少なくなり、けがや体調不良で保健室を訪れる生徒の数も減るなどの、良い変化が見られています。

出典:河北新報ONLINE NEWS

 
一昔前は、午後眠くなったり集中力が欠けてくると、「規則正しい生活をしていないからだ」、「やる気がないからだ」、などと注意されたものです。しかし、現代になって睡眠についてのメカニズムが徐々に解明され、それを改善する方法があることがわかってきました。15分から20分の昼寝で仕事や勉強の効率がアップするのなら、生活の中に上手に取り入れたいものです。

 
Copyright © 2006 Kaminsho-Land All Rights Reserved.