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長時間睡眠を伴わない特発性過眠症



睡眠障害国際分類第2版において、特発性過眠症は「長時間睡眠を伴う特発性過眠症」と「長時間睡眠を伴わない特発性過眠症」に区分されています。
長時間睡眠を伴わない特発性過眠症では、夜間睡眠が10時間以上に及ぶことはありません。目覚めるのが困難な場合がありますが、本疾患の診断に必要ではありません。



長時間睡眠を伴わない特発性過眠症の特徴

  • 25歳以下で発症することが多いです。罹患率は不明です。
  • ほぼ毎日のように日中の過度な眠気が出現します。
  • 夜間の睡眠時間は6時間から10時間未満と、一般的な睡眠時間と大差がありません。
  • 夜中に頻繁に目が覚めるようなことはありません。
  • 朝の覚醒や昼間の居眠り後の覚醒が困難な場合がありますが、診断上特に必要な症状ではありません。
  • 片頭痛、起立性低血圧、手足の冷えなどの自律神経系の機能不全を伴うことが多いです。
  • ナルコレプシーとは異なり、情動脱力発作(カタプレキシー)、金縛り(睡眠麻痺)、寝入りばなの幻覚(入眠時幻覚)などのレム睡眠関連症状は出現しません。
  • 診断が容易ではないケースが少なくありません。閉塞性睡眠時無呼吸、情動脱力発作を伴わないナルコレプシー、ロングスリーパー、慢性疲労症候群、睡眠不足症候群などとの慎重な鑑別が必要となります。
  • 特発性過眠症の治療薬は、未だに開発されていません。ナルコレプシー治療薬のモダフィニルやメチルフェニデートなどが効果的という研究報告があります。実際の薬物治療は、睡眠障害の専門医の指示に従うことが大切です。
  • ナルコレプシーとは異なり計画的な日中の昼寝は症状の軽減になりません。この病気では、ライフスタイルの指導や周囲の人々への理解と協力の要請が重要となります。                  
  • 長時間睡眠を伴わない特発性過眠症の概念には、まだ議論の余地が残されており、将来的に明らかになるかもしれない他の過眠症が含まれている可能性も否定できません。                 


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