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過眠症のなかでも特発性過眠症の研究はあまり進んでいません。主な症状は日中の眠気です。典型例では、自由に昼寝ができる状況下では昼寝が1時間以上持続してしまうことが多いです。目覚めたときに(朝でも昼寝でも)、頭がぼんやりする状態がしばらく持続しやすいことが特徴です。夜間の睡眠に明らかな障害はなく、十分な睡眠時間を確保している場合(1日の総睡眠時間が10時間以上)でも、日中に耐え難い眠気が襲ってきます。ナルコレプシーで認められる情動脱力発作は起こりません。頭痛、立ちくらみ、四肢の冷感などの自律神経症状を伴うことが多いです。



  特発性過眠症 ナルコレプシー
日中の居眠りの持続 1時間から数時間 30分以内であるが、数時間後に再度強い眠気が生じる。
居眠りの性質 ノンレム睡眠。居眠り中に起こしても簡単に覚醒しない レム睡眠が認められる。居眠り中でも軽い刺激で覚醒できる。
居眠りからの目覚め 目覚めは悪く寝ぼけた状態を呈することもある すっきりした爽快感がある



最新の睡眠障害国際分類IIにおいて、主睡眠が10時間以上に延長しているタイプ(長時間睡眠を伴う特発性過眠症)と正常範囲(6時間以上10時間以内)のタイプ(長時間睡眠を伴わない特発性過眠症)に細分類されました。長時間睡眠型において、朝の起床や昼間の居眠りからの目覚めが悪いとされています。



発症頻度は少なく、発症原因に関しても未だに明らかにされていません。メチルフェニデートが有効である場合もありますが、様々な副作用が生じやすく難治の場合も多いようです。ライフスタイルの指導や周囲の人々への理解と協力の要請が重要となります。今後、特発性過眠症の病態が明らかとなり、有効な薬が開発されることを望みます。



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